臨時総会を終え、次年度が走り出しました。再認識という意味も含め、2024年度新年会「理事長挨拶」原稿を公開させて頂こうと思いますので、お付き合いください。以下原稿です。
日本人は昔から、お互いを助け合うという文化を大事にしてきました。それは自然災害が多い国であり、島国や農耕民族といった要素が作り上げた、日本人ならではの精神性であると考えます。私たちが幸せな将来を思い描くうえで必要なものがこのお互いを助け合う「互譲互助の精神」であります。互譲互助の精神とは、日本人の遺伝子の中に連綿と受け継がれている、お互いの立場を尊重し譲り合い、助け合う心です。多様性が叫ばれる現代社会においては、互譲互助の精神のもと、お互いの個性を認め合い、相手の意見を尊重し、相互に理解することが必要なのではないでしょうか。さらに「自分さえ良ければ良い」という利己主義が蔓延している昨今において、誰かのために行動できる「思いやりの心」を地域に広げていくことが、私たち行田青年会議所の使命であると確信します。
私たちのまちの明るい未来とは「思いやり溢れる住みよいまち」として、誰もが幸せに暮らしている未来です。現在行田市では人口減少が進むことを前提とした未来ビジョンが打ち出されています。しかしこのまちには唯一無二のポテンシャルを秘めており、若者世代の人口の流入を狙った人口増さえ望めるまちであると考えます。このまちの唯一無二のポテンシャルとは、歴史や文化、そしてそれらを守り、伝えようとする多くの人たちです。まずはこのまちが持つポテンシャルを最大限に引き出せるよう、私たち青年会議所が行政や団体や市民同士、さらに多世代を繋ぐ架け橋となるのです。世代による価値観の違いをマイナスではなく伸びしろと捉え、若者らしい前例にとらわれない自由な発想や、高齢者の知識や経験を存分に活かし、行政とも積極的に連携し多くの人を巻き込んでいく運動を展開して参ります。私たち青年会議所の先駆ける運動が、思いやり溢れるまちをつくり、明るい未来を創造すると確信します。
また、我々は青年として、人格を高め、己を成長させていく必要があります。
青年会議所はまちづくり運動を行う中で、議論を交わし、目的に向かい行動し、互いに切磋琢磨することで、大きく成長することが出来る青年の学び舎です。当事者意識を持った青年会議所での体験、経験、その全てを己の糧に出来ることが青年会議所での醍醐味であります。そしてメンバー一人1人の成長こそが、このまち行田をより良く出来る原動力となりつづけると信じています。このまちを愛し、このまちのために行動出来る同志を集めていくことが、更なるまちづくり運動へと繋がると確信しておりますので、引き続き会員拡大運動も全力で取り組んでまいります。
私はこのまちの夏を代表する祭り「浮き城まつり」が行われる地域に生まれ、地域一体となって奏でる祭囃子の音色と共に育ちました。地域では「まつり」というコミュニティを軸として、時代と共に変化するどんな状況下においてもお互いに助け合い支え合いながら、地域の人たちが生活してきました。そういった環境に私は心が温かくなる感覚を体感し、人が何のために生まれ何をして生きるべきか、何が自分の幸せなのかを自然と感じ取っていました。そして青年会議所での経験を通して、人のために行動することの大切さ、その経験をできることへの幸せをさらに感じるようになりました。
わが国日本が誇る互譲互助の精神が満ち溢れた人材がそれぞれの地域を創造することで、今日本で起こっている多くの問題は無くなるとさえ考えます。日本人の長所を最大限に活かし、誰かのために行動することや、誰かの喜びを自身の喜びとすることで、多くの幸せが溢れるまちとなり、ひいては誰もが明るい未来を描ける社会になると確信します。
結びとなりますが、本年度も引き続きご支援、ご協力をお願い申し上げますと共に、本日ご臨席の皆様のご健勝とご多幸を心よりご祈念申し上げ、新年の挨拶と代えさせていただきます。 本年も、公益社団法人 行田青年会議所をどうぞ宜しくお願いいたします。
以上。お付き合い頂き、ありがとうございました。今年度の運動をしっかりと行い、次年度に繋げていければと思います。宜しくお願い致します。